職業によっては決められた大学の卒業や資格の取得をしていないと働けないお仕事がありますよね。
動物病院やペットサロンなど、動物の看護やケアをお仕事とする業界には認定動物看護師というものが存在します。動物看護士として働くためには必ずしも認定動物看護師にならなくてはいけないものなのでしょうか?
今回は認定動物看護師について解説していきます。
認定動物看護師とは?
そもそも認定動物看護師とはどういった目的で作られたのでしょうか。
認定動物看護師は動物看護師統一認定機構という団体が発足しており、社会的地位の向上と公的資格化を主な目的としております。
この公的資格化というのが大きなポイントで、動物看護士の資格は2019年の現時点で民間資格しか存在しません。
資格は大きく3つに分けることができ「国家資格」「公的資格」「民間資格」の3種類に分類され、それぞれの違いは認定元が異なることです。
- 国家資格…国が認定
- 公的資格…各省庁が認定
- 民間資格…企業が認定
見た感じでも分かるように資格の優位性は、国家>公的>民間の順番になっています。
信頼性や優位性が上がれば職業としての価値は高まり、給与や待遇などの向上に繋がることもあります。
認定動物看護師という存在を前面に大きく掲げているの背景にはこういった理由があるのです。
他にも、人の看護師には国家資格が存在するのに、動物看護士には民間資格しかないのはおかしいといった声もあります。
確かに同じ命を扱う職業なので、動物看護士にも国家資格や公的資格があっても良い感じがしますよね。
動物看護師統一認定試験
公的資格化の動きは単に声を挙げて署名を集めるといった活動ではなく、
実際に試験を実施して資格認定などを行っています。
試験は「動物看護師統一認定試験」と呼ばれ、こちらの試験に合格することで認定動物看護師の資格が授与されます。
試験は誰でも受けられるというわけではなく、以下の規定の条件を満たした人に受験資格が与えられます。
① 動物看護師統一認定機構が推奨したコアカリキュラムに基づく「動物看護学」を教育する学科あるいはコースを有する専修学校専門課程あるいは大学において、認定動物看護師になるのに必要単位数または必要時間数を正規課程で修めた者(2019年3月31日までに修める見込みの者を含む)。
② 動物看護師統一認定機構の受験資格審査により個別に認めた者。
②のは稀なケースなので、基本的には①の規定をクリアして試験に挑まれる方がほとんどです。
①の文章の通り大学または専門学校に通う必要があるので、通信講座で受験資格を得られません。
これから普及していって自宅でも勉強できる認定動物看護師専門の通信講座が誕生する可能性もあるかもしれませんが、現時点では通信で勉強することはできません。
動物看護師統一認定試験に対応している大学及び専門学校は100校近く存在し、以下で対応している学校を確認できます。
必ずしも認定動物看護師になる必要はない
認定動物看護師は業界では確かに話題性のある資格ではあるのですが、動物看護士として働くうえで必ずしも認定動物看護師になる必要はありません。先程も述べたように動物看護士には現状民間資格しかないからです。
今後の発展によって公的資格化や国家資格化がなされた場合には、認定動物看護師になることが就職の条件になる可能性もありますが、現時点ではまだ平気でしょう。
そもそも通信講座がないので忙しい社会人の方や経済的に余裕のない方は専門学校に通うのも難しいと思うので、そういった方は通信でも取得できる民間資格の取得を始めから考えましょう。
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